夜は蝶の姿をして飛び去った
眩しすぎる希望の朝は私に訪れない
隣で眠る君の呼吸が優しすぎて胸が一杯なのに
涙の流し方がどうしてもわからない
起こしてしまわぬようにそっと 滑らかな肌に触れた
冷たすぎる私の手は君から熱を奪うばかり
いつか その心まで凍てつかせてしまいそうで不安になる
祝福されない身でも祈ればいつか
君をあたためることができるだろうか
遠く遠く隔たった世界から
ふたりはふたりを求めている
狂いだしそうに 窒息しそうに幸福なのに
私に必要なものは君を飲み込み
君に必要なものは私を融かしてしまうから
掌の中の火傷しそうな熱が
ホタルのように儚く愛おしい
君には朝が必要で
私は夜の中でしか生きられない
逃げるように手放そうとしたあの日
あなたの夜はここにあると
真摯に潤む眼差しで君が訴えて
私の夜は君に生まれ変わったのだ
私には君がいる
君から流れ込んだ体温はいつか私の体温と混じり
同じ温度になるはずだから
私も君の朝となろう
君をあたためられる朝に